首相がころころ変わるのは党首がころころ変わる制度だから

大連立どうする?民主代表選、政権枠組み争点に(読売)

菅首相の後継を選ぶ民主党代表選に出馬する意向を固めている野田財務相が13日、東日本大震災復興などの目的で自民、公明両党との大連立を目指す考えを表明したことで、大連立の是非を含む新政権の枠組みのあり方が、代表選の重要な争点となる見通しだ。

というわけで、また民主党代表選をやるらしい。昨年6月、9月に続いてわずか1年余りで3度もやることになる。しかも、今度代表選をやっても任期は前任者の任期残存期間なので来年9月までにはまた代表選をすることになる。
民主党代表@wiki

任期は2年である(2000年までは1年だった)。
代表任期はいかなる場合であっても、偶数年の9月末までである。つまり偶数年の9月には必ず民主党代表選挙が行われる。
正規の選挙は、投票権民主党所属の国会議員、地方自治体議会議員、党員、サポーターに与える大がかりなものだが、任期中途の代表交代では異なったルールが適用される場合がある。なお、任期中途の代表交代では任期が延長されることなく、どんなことがあっても例外なく偶数年の9月に任期が終了する。

よっぽど代表選が好きな政党らしいが、かといって自民党だって似たり寄ったりだ。
自由民主党総裁@wiki

総裁任期は党則80条1項により、現在3年である。総裁任期は1972年までは2年、1972年からは3年、1978年から2年、2003年から3年となっている。前任者が任期半ばで辞任した場合は、後任は前任者の残任期を務める。

任期は民主党2年、自民党3年だが、途中交代の場合は同じ前任者の残任期であることに変わらない。
これだけでも政治が政局だらけになるのに、加えて衆院選が4年ごと、参院選が3年ごとある。国政選挙に敗れた側の政党は、党首辞任になる確率が高いので必然的に党首選挙の回数は加速度的に増大する。
そんなもんだから、両党とも党内政局、党外政局合わせて年がら年中政局に明け暮れるのは、制度的欠陥と思わざるを得ない。その制度を作ったのは政党所属議員だからもともと政治家が政局好きだったと言えなくもないのだけれど。
こんな両党が大連立したら一体どうなるのか。首相をどちらの政党から出すにせよ、党首選は頻繁に行われるだろうし、足の引っ張り合いは現在の二乗化するだろうから今でさえ「任期1年の首相」がさらに短縮して「任期半年の首相」になるかもしれない。
そうなれば、ますます官僚がほくそ笑むのは目に見えている。「君たちは大好きな政局を思う存分やってくれたまえ。政策は俺たちが決めてやるから」。脱官僚を唱える前に脱選挙だろう。
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