北極の海氷5年ぶり最小記録更新確実に

北極海の海氷面積は17日現在、4801250km2に縮小、観測史上最小を記録した2007年9月24日の4254531km2がもはや目前になった。まだ海氷の溶解期は約1カ月続くと予想されるので、よほどの気候の急変がない限り史上最小記録更新は確実になってきた。
前日の19日には節目の500万km2を2007年より6日早い史上最速で割り込んだ。海氷の溶解はさらに加速し、17日の数値は2007年より9日早い記録。これで3年連続500万km2を割り込んだことになり、現時点で一昨年の最小値を下回っているため、観測史上3位以上が既に確定だ。
8月に入ってからの減少率(7月31日比)は26.1%。約4分の1が今月になって消失したことになる。2007年の減少率は18.5%。
8月上旬、北極海には大きな低気圧が張り出し、通常は曇って気温が低下するとされたが、気温は予想されたほど下がらず却って周囲の温かい空気を運び入れた可能性がある。まるで北極に巨大温帯低気圧が発生したようなものだ。
その後も溶解は加速しているので、もはや歯止めがなくなった状態。このままでは初の400万km2割れも確実だろう。
元々科学者たちの間では今世紀半ばには北極海の夏に海氷が全消失する可能性が指摘されていたが、現実は科学者の予想を遥に上回っているようだ。
年ごとの最小面積は1980年代で平均750万km2前後、90年代で650万km2程度、00年代には550万km2前後に下がっている。このままでは、10年代は400万km2が平均になるかもしれない。そうなると2030年代には完全消失が現実になる可能性がある。
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