「国民の生活が第一」の無効票大量発生か

小沢系と嘉田系の綱引きで混乱…未来の比例名簿(読売)

日本未来の党衆院比例選の候補者名簿提出を巡る混乱は、駆け込みで結党した同党の意思決定の不透明さや統治能力の欠如を浮き彫りにした。
国民の生活が第一」を率いた小沢一郎氏系グループと、嘉田代表や側近の飯田哲也てつなり代表代行との主導権争いが背景にあるとの見方も出ている。
嘉田氏は4日夜のNHKの番組で、「ぎりぎりまで調整し、少し混乱した。ご迷惑をかけたところも含め、反省材料として、党の運営を私の責任でやらせていただきたい」と釈明した。
比例選の立候補届け出には、候補者名簿と、候補者本人の同意書や供託証明書などが必要で、各党は公示日の受け付け開始直後に提出するのが通例だ。候補者の名簿登載順位は小選挙区との重複立候補者にとって比例選での復活当選にかかわるだけに、党内調整の焦点となる。

候補者名簿提出を巡る混乱だけならいいが、そもそも比例選では政党名を書かないと無効票になる。こちらの混乱の方が気になる。周知期間がほとんどないまま公示直前に慌ただしく新党が結成されたために新党名が浸透せず、今回の衆議院選の比例代表ブロックでは大量の無効票が発生しそうだ。
国民の生活が第一が結党したのは今年7月11日。これに対し、日本未来の党の結成は今年11月27日。投票日の16日まで20日もない。選挙にまつわる選挙区の変更などは通常周知期間は3カ月程度と言われているが、国民の生活が第一はこの期間をクリアした途端に解党してしまった。
とすると、国民の生活が第一支持者、とりわけ小沢一郎ファンで投票に出かけている人々の中で、私の勘では10人に1人ぐらいは「国民の生活が第一」もしくは「生活」と書いて投票するかもしれない(笑)。いくら自分たちが勝手に選挙戦略のために党名を変えましたと言っても、ついていけない人は必ずいる。世の中の人々の意識は大体そんなとこだろう。そうなると国政選挙史上、前代未聞の大量無効票が発生する悪寒がする。策士作に溺れるという結果にならなければいいのだけれど。
その点、結果的?に賢い選択をしたのは日本維新の会だろう。日本維新の会の結党は今年9月28日で、投票日まで3カ月未満だが、母体の大阪維新の会2年前に結党されており、名称的に継続性が担保されている。もし11月17日の太陽の党との合併で党名を太陽の党にしていたら同じような混乱が予想できた。
残る懸念は石原慎太郎ファンが誤って「太陽の党」と書く可能性だが、実際に太陽の党と称していたのは11月13日から17日までと実質4日間で消されたので誤解を与える暇もなかったろう。それでも「太陽の季節」との連想や、慎太郎と「維新」との違和感から「太陽」という無効票は若干出るだろうけれど。しかし逆に太陽の党に名称を統一して橋下徹ファンが「維新」と無効票を投じる確率からすれば高が知れているだろう。
いずれにしても国民不在というより選挙民不在の選挙なのだ。民間企業でこんな消費者不在の商品売っても売れないだろう。
Clickで救えるblogがある⇒にほんブログ村 ニュースブログへ