「言われている」話法で形成される「世論」

NHKニュース9竹中平蔵氏の生出演。「規制緩和が必要だと言われてますが」、「日本のセーフティネットは行き過ぎと言われてるんですね」などなど。とにかく、具体的なことは語られず、「言われてます」の連鎖で終わってしまった。
思えば、「誰それがかくかくしかじかでこう言ってます」という主語を明確にした話なんて滅多にない。(抽象語+「言われている」)×∞=世論形成と相成る。気がつけば、誰もが同じ意見を色々なメディアで言っている。
実際に形成された世論なるものは、結局誰がそう言ったか出所不明のまんま。後で違っていたことが事実として突き付けられても、「え? そういうことになっていた筈だけど。信じられない」。半年ほど前、テレビの街頭インタビューでスーパーに買い物に来た主婦の人が「デフレを何とかしてもらわないと」と言っていたけれど、買い物に来た主婦ぐらい「デフレ賛成」と言ってくれるもんだという思いは裏切られた。その人、なぜデフレが悪いか理由を言えるとは思えなかったし、いざ買い物となると安い商品探すのだろうに。
一番極端な例は、「え? 日本はアメリカに勝つことに決まっていたんじゃないの? 信じられない」だろうか。
信じられないことにまだこの話法は蔓延っていて、今後とも蔓延りそうだということ。
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