レスリング除外、日本以上にショックのトルコ
レスリング除外候補のワケ 歴史とロビー活動に負けた?(スポニチ)
2020年夏季五輪でレスリングが排除される可能性が大きくなった。国際オリンピック委員会(IOC)が12日にスイスで開いた理事会でレスリングを、五輪での実施が確定する「中核競技」25競技から除外することを決めた。
理事会では、無記名の投票を繰り返し中核競技から外れる1競技を決め、レスリングは近代五種との決選投票で敗れた。
【IOC】レスリング除外「日本にメダル集中が理由?」競技団体困惑(産経)
レスリングの2020年五輪除外問題で、他の国内競技団体には驚きと困惑が広がった。日本水泳連盟の泉正文専務理事は「日本にメダルが集中し過ぎるのが理由なのか、歴史のある伝統競技なのに個人的にもショックだ」と不満をあらわにした。
日本ホッケー協会の永井東一副専務理事は「レスリングにも驚いたけれど、ホッケーが入っていたことに驚いた。情報は全くなかった」と話した。
08年北京五輪を最後に除外された野球とソフトボールは、20年五輪に入る残り1枠をレスリングと争う展開となった。日本ソフトボール協会の笹田嘉雄専務理事は「復帰に向けて進むだけだが、一つハードルが上がった」と困惑気味だ。
けれど、日本だけでなく2020年五輪で主催都市を東京と争うことになる候補都市イスタンブールを抱えるトルコはある意味日本以上のショックだろう。トルコはレスリング王国。
オリンピックトルコ選手団
これまで最も多くメダルを獲得した夏季オリンピックは、1948年ロンドンオリンピックの12個、最も多くのメダルを獲得した夏季オリンピック競技はレスリングの58個(金28、銀16、銅14)である。
ちなみに日本もトルコとほぼ同じで金28、銀17、銅17=計62。
しかし、これまでのトルコの全種目メダル獲得総数は金37、銀23、銅22の計82なので、約70%はレスリングで稼いだものだ。日本の全種目、金139、銀139、銅157=計435とでは比率が全然違う。ロンドン五輪ではメダルゼロだったが、20年にオリンピックを目指すとなると、突然稼ぎ頭の7割を根こそぎ奪われることになり、ほとんど壊滅的。「イスタンブールは降りろ」と宣告されたのも同然だ。
一方のもう一つの候補、マドリッドを抱えるスペインはレスリングとはほとんど無縁。どこの国がニンマリしているか大体想像できる。
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