自衛隊が国防軍に名称変更しても人民解放軍は国防軍に変更しない

最近、日本の自衛隊国防軍と名称変更しようという議論が盛んなワケだけれど、翻ってお隣の中国人民解放軍。この名称って、今更どういう意味があるのだろうか、とふと思う。
元々「人民解放軍」という名称は、「人民解放戦線」と同様、占領している外国や圧政から人民を解放するために立ち上がったゲリラ部隊から出発した軍隊というニュアンスが強い。中国人民解放軍も戦前はそれに近かった。
しかし、1949年に中華人民共和国政府が樹立され、一応、「人民」は「解放」された筈だ。翌年、チベットウイグルに侵攻し、「解放」したので、いよいよ解放度が強まる。確かに「台湾」が残っているが、これをもって、「中国人民はまだ解放されていない」とするには何か無理筋だ。日台交流は盛んになっているので、今更「圧政からの解放」でもないだろう。
そもそも仮に台湾が「解放」されたからと言って、では中国政府は国軍の名称を「国防軍」に変更をするのだろうか。ちょっと想像し難い。
そもそも「人民」というのは天安門広場毛沢東肖像画の右側に掲げられている「世界人民大団結万歳」の「世界人民」のことなのだと思われる。ここが「国民戦線」、「国民解放軍」と違うところだ。
つまり、「世界人民全体を解放する」のが人民解放軍の最終目的なのだという趣がある。
その趣は最近になっていやましている風情がある。クリントン国務長官に「ハワイも中国は領有権を主張できる」とジャブを放つようになってきている。
恐らく、巷間言われている“朝貢国”沖縄ばかりか、東海省(日本)も、さらにはロシア人が侵略したシベリアも元々黄色人種=中国人民のもの、東南アジアも同様。
さらにさらにはネイティブ・アメリカンだって先祖は中国人民と言い出し、南北アメリカ全体の領有権も将来的には主張するかもしれない。その実現の暁には、いよいよ「世界人民解放」が見えて来る。今頃「人民解放・百年の計」の工程表が着々と練られているのだろう。
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