テロの定義における手段と目的の混同

特定秘密保護法案のテロリズムの定義

政治上その他の主義主張に基づき、国家若しくは他人にこれを強要し、又は社会に不安若しくは恐怖を与える目的で人を殺傷し、又は重要な施設その他の物を破壊するための活動

について、「強要もテロ」という教養のない都市伝説がテレビのワイドショー(今朝のテレビ朝日モーニングバード」)でも拡散されていた。この勘違いの根本は、手段と目的の混同だろう。
最初の、

政治上その他の主義主張に基づき、国家若しくは他人にこれを強要し、

又は

社会に不安若しくは恐怖を与える目的

「目的」の並列的記述
じゃあ、「テロ」とは何かと言えばこれら目的を達成するための手段だ。

人を殺傷し、

又は

重要な施設その他の物を破壊するための活動

だ。こちらは「手段」の並列的記述
巷間言われているのは「又は」「又は」が二回出て来て、「強要」も「人を殺傷」も「重要な施設その他の物を破壊するための活動」も全てテロだという解釈。
しかし、前者の「又は」は目的の並列、後者の「又は」は手段の並列で根本的に異なる「又は」である。
そもそもテロとは政治目的を達成するための手段なのだ。「強要」は目的であって手段ではない。
ちなみにデモで絶叫することはテロと同じように政治目的を達成するための手段だ。ということは「デモの絶叫又はテロ」と並列的記述をしなければならない。並列的記述しなければならないということは、「デモの絶叫」と「テロ」は違うということだ。違うから並列的記述をしなければならないのだ。
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