北極海の海氷、年末年始の熱波で過去最小状態

昨年クリスマス頃から北大西洋を襲ったStorm Frankで北極圏の気温が20〜30℃急上昇し、一部ではこの季節に一時摂氏零度以上になるという事態で北極海の海氷増加がほぼ2週間、エンスト状態になっていた。1月6日になってようやく増加トレンドに戻ったみたいだが、それでも1288.2万㎢で昨年12月25日1251.7万㎢で2.92%どまりの増加だ。1981−2000平均の同期は3.15%上昇なので、かなり上昇率が低かった。(参照)
昨年、年間最多面積が観測史上最小を記録したが、6日現在でその昨年6日も大幅に下回り、目下同日ベースで観測史上最小。±2の標準偏差バンドを下回っている。今後も北半球の暖冬は続きそうなので2年連続年間最多面積観測史上最小記録を更新するかもしれない。
メキシコ湾流北極海深部に北上?」である程度予想していたのだけれど、昨年11月(左)に比べて今年1月6日(右)のバレンツ海ノルウェー海で結氷がさらに遅れ、むしろ、最奥部では海氷が削れたか、ベーリング海方向に押し出されている感じだ。今はまだ真冬でこれからますます結氷が増える筈なのに、まさかこの時点で海氷が減り始めるとは。Storm Frankの影響は一時的だろうが、かといって出遅れ分を取り戻す材料もなさそうだ。
また、ベーリング海に押し出された海氷は南下するので溶け易く、夏の最小面積もより小さくなる可能性もある。
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