自然と交渉するには人間・自然間に炭素為替市場を創設するしかない

Financial Times パリ協定 効果期待できず 温暖化の脅威に楽観と現実否認(日経ビジネスリーダー)

自然は人間のことなど一切気にしない。だが、我々は自然に気を配る必要がある。何より我々の行動が自然に悪影響を与えているのなら気にかけるべきだ。人間は様々な形で自然に影響を及ぼしているが、最も深刻なのが気候を介して与える影響だ。もっとも、今のところ我々は気候変動を愚かにも直視せず、「何とかなる」と根拠もなく楽観視しているだけだ。

その通りで、いくらCOPなどで人間同士、国同士が交渉しても、自然は一切関知しない。「自国に不利、どこそこの国はずるく立ち回っている」などと駄々をこねても、ましてや「環境と経済の両立」などと虫のいいこと言っても、自然は一切配慮せず、一切聞く耳を持たず、ただ、人間が四の五の屁理屈こねてCO2排出抑制さぼれば、正直に相応に反応するだけだ。
排出権取引(Carbon emission trading)や炭素税などのCarbon priceだって所詮は人間同士の交渉で完結してしまうので、肝心の自然は関知しないという点では同じで、人間同士の自己満足で終わり、おのずと限界がある。
だとするなら自然の「意見」をどう聞き、どう反映させるか。炭素為替市場の創設だ。現実に大気に存在するCO2と人間が利用する化石燃料市場の相場をリンクしなければならない。その結果、化石燃料市場でプライシングされた石炭、原油天然ガスの価格がそのままリンクされ、炭素価格に反映される。
ということで、これまでの「炭素本位制」シリーズのまとめ。
炭素本位制ノート1
炭素本位制ノート2
炭素本位制ノート3
炭素本位制ノート4〜森林保有は儲かる
炭素本位制ノート5〜炭素金利
炭素本位制ノート6炭素本位制ノート7〜環境経済大国ブラジル
炭素本位制ノート8〜言葉、貨幣、燃料
プラスα
ふるさと炭素税国際版
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