ベーシック・インカムは年金チャラの最後の逃げ場

ブログ界隈で最近やたらと目に付く「ベーシク・インカム」、破綻しつつある公的年金をチャラにしてしまう絶好の口実にされそうで怖い。
評論家・山崎元の「王様の耳はロバの耳!」:「ベーシック・インカム」を支持します 公的年金制度は解体できる。今や、年金官僚の働きぶりという、大きなリスク要因を解消できるのだから、それこそ、「100年(以上)安心」だ。
公的年金の受給なんて可変で、今もどんどん受給額が絞られつつある。「ベーシク・インカム」に諸手を上げて賛成、なんてあまりにナイーブ過ぎないか。
仮に施行されたとして同時に公的年金廃止となると、誰も年金保険料支払う必要がなくなるので、未納問題は一挙に解決する。
で、受給の方はとなると、既に受給している人も、これから受給する人も、例えば山崎私案年100万円BIをもらえるとなると、年100万円以上受給している人は100万円そっくり控除されて支給されそう。年100万円未満しか受給できない人は実質受給ゼロで払い損にされちゃいそうだ。
しかも、保険料がもはや入ってこなくなるので、そんな生易しいものでは済まないだろう。
【近い将来に年金の受給年齢が70歳に引き上げられる。】が現実味を帯びてくる。いや、いい口実になる。「宙に浮いた年金」ならまだ探しようがあるが、ほとんどの年金はブラックホールに吸い込まれて永遠に戻ってこない。
それじゃ、これから年金保険料を支払う筈だった若い人は得するのかと言えば、そうでもない。
【厚生年金(基礎年金を含む)の世代間における給付と負担の関係−平成16年財政再計算−】を見ると、2005年生まれの保険料負担額8000万円。給付額は1億8300万円。差し引き1億300万円。廃止されると、負担額ゼロで支給は80歳まで生きるとして8000万円。物価変動などを除いた大雑把な単純計算だが、年100万円ただもらいでも平均的に合わない。運用をうまくすれば別だけれど、運用格差は年金以上に大きくなるのは目に見えている。ま、現状では割に合わない労賃を稼ぐ時間を省略して極論すれば生まれながらに隠居。ましてやお腹一杯に既に支払ってしまった層はをや。
こうして見ると、ベーシック・インカム猫騙しのようなもので、いとも簡単に世論誘導する年金泥棒の陰謀の匂いさえする。とにかく色々なことが合わせ技でドサクサ紛れに行われるのは確実。
要する年間120兆円は国家予算300兆円のうち、50兆円ぐらいはは重複で行って来い、、事業主の厚生年金納付分も法人税増税、消費税1%アップで2.2兆円で15%にアップすれば22兆円の増収、その他道路特定財源とかで何とかなりそう。けれど、消費税22兆円の1人当たり負担額は18万円なので、100万円もらう負担分の半分くらいは実は自分ということになりそう。
もちろん、年金のドサクサ猫騙しなしなら、実質自己年金運用(404 Blog Not Found)となるが、それが実現されるには多分数十年後になるだろう。あまりに現状が滅茶苦茶過ぎて、得したつもりで、実は損しているになる可能性が大だ。「生きるに値する」といった意味合いの究極の「社会保障の一本化」(貞子ちゃん)とする前に落とし前をつけなければならない。
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