外務省の「国際機関」という名の別荘

衆議院議員 河野太郎発行メルマガ「ごまめの歯ぎしり」ブログ版:母屋でお粥、離れですき焼き、別荘でフランス料理フルコース読んでいたら、「南太平洋経済交流センター」が紹介されていた。けれど、ぐぐっても当該記事とその引用記事しかヒットしない。そんなわけないだろうと、めげずにさらにぐぐるとあった。
正式名称「南太平洋経済交流支援センター(略称:国際機関 太平洋諸島センター、Pacific Islands Center, PIC)」のことだろう。「南太平洋経済交流支援センター拠出金」を読むと、河野氏の記述、
たとえば、南太平洋経済交流センターは、国会の承認もない行政取り決めで設立され、平成18年に5365万円の拠出金を受けている。この95%が日本政府の拠出だ。
職員は四人で、トップは害務省からの天下りで給与は1050万円とこの機関の総収入の五分の一がこの人の給与になっている。
何をやっているかの説明には、パプアニューギニアからの鰹節の輸入やトンガからの里芋の輸入などなど。

と大体平仄が合うのでまず間違いないだろう。
4人の職員のうち全員邦人職員。現地職員いないのか、と思ったら、住所は東京都新宿区。ま、そういうことらしい。
HP見ると、
● ダイビングツアーに参加しませんか
● ツバルの郵便切手が購入できます
● 各国編ガイドブック「トンガ」出版
● 日本で買える太平洋島嶼国商品にキリバスの塩とうどんを追加しました
● パプア・ニューギニアの企業がエビ養殖事業への投資者を探しています

とメイン記事が並んでいる。なんとか「国際機関」ぽいのは、5番目くらいなものか。後はなんと言えばいいのだろう、表現の仕方に難渋するが、地域絞込みタイプのわりとマイナーな旅行代理店のHPぽい雰囲気だ。実際、たくさんのツアーを紹介しているが、募集しているわけではなく、本当のツアー主催会社を紹介し、そのHPとリンクさせているだけだ。これじゃ、どっかのまとめサイトと変わらない。
けれど、リンクされている旅行会社は、勝手にリンクされているのか、リンクさせてもらっているのか、微妙だ。奉加帳でも回っているのだろうか。リンクしてもらったら外務省のお墨付きがもらえますとか。
「ツバルの郵便切手が購入できます」をクリックすると、のっけから、
実際の取引は当センターを通さずに、ご自身の責任において販売者様と直接ご交渉いただくよう、お願い申し上げます。このページで紹介している企業側のサイトは英語表記のみとなっております。
と断り書きが書かれていて、「当センターを通さず」には笑ってしまう。やっぱりまとめリンクサイトだ。
もう、これ以上見る気がなくなってしまった。大体、このサイトも自前で作っているんだろうか?
けれど、これでも、日本政府と太平洋諸島フォーラムの肝いりでできたれっきとした「国際機関」なのだ。書かれている通り、この国際機関を通して何かする必要は皆無だろう。つまり、自分はいらないと自分で言っているようなものだ。