国替え党首直接対決で小沢一郎に失う物なし

小沢氏の国替え先で一騎打ち?=自民・麻生氏(自民) 次期衆院選で地元岩手4区からの国替えを検討している小沢一郎民主党代表と同じ選挙区に、自民党麻生太郎幹事長を擁立する−。18日、こんな仰天アイデアを、麻生氏側近の菅義偉選対副委員長が横浜市内の講演で明らかにした。小沢氏の国替え先としては、東京12区が有力視されている。菅氏は「自民党を代表して新総裁が東京で小沢さんと戦う。真剣に検討し、ぜひそうしたい。その方が国民にも分かりやすい」と語った。同党幹部によると、麻生氏にこの案は伝えられているという。
仮に実現しても比例で2人とも当選じゃ、プロレスより酷いショーアップだが、考え方次第で面白そう。
国替えの元祖刺客、小池百合子氏も、2005年総選挙では、
小泉総裁の意向で女性候補が比例名簿で上位に優遇される措置が行われ、小池も対象候補となったが、小池は対立候補から事実上の当選確実状態であることを指摘されて選挙区での戦いで不利になるのを避けるために上位優遇措置を拒否し、多数の自民比例候補と同順位となった。
と一応、背水の陣だったが、小選挙区比例代表並立制の比例名簿は3位で、仮に選挙区で敗れることはあっても惜敗率で当選は見込めるので保険はしっかりかけてあった。
じゃあ、今回、2人(東京12区となると、公明党太田昭宏代表も加わるが、この際省略)がもし直接対決となれば、どうなるのだろう。2005年の麻生太郎氏の九州ブロックでの比例名簿は6位、小沢一郎氏は比例名簿なしの選挙区だけの勝負。国替えとなれば、さらに党首ともなれば、そうも言っておられず、普通に1位だろう。
それじゃあ、結局当選保証の出来レース対決となるのだけれど、もちろん、どっちがどういう勝ち方をするかで色々なケースが考えられ、その後の政局にも影響しそう。
1.自民勝利×麻生勝利⇒晴れて麻生太郎、名実ともに民主党を破った首相として、実は党内であまり人気なかったのが影響力絶大になって長命。
2.自民勝利×小沢勝利⇒麻生太郎民主党党首に敗れた首相として影響力なく、前任2人同様、短命。ちなみにここでいう短命とは1年以内のこと。
3.民主勝利×小沢勝利⇒合併が物別れに終わった国民新党も、自民国内派も民主になびいて政界大再編、小沢一郎首相誕生。
4.民主勝利×麻生勝利⇒民主の勝ち方次第だが、民主だけでは政権担えず、国民新党は自民になびき、ねじれ継続。麻生は2に同じ。
こうしてみると、総選挙で自民打倒に政治生命をかけ、叶わぬなら政界引退と言った小沢にとって、3以外は政界引退なので、比例名簿に登録して保険をかけること自体、無意味だということが分かる。
だから必然的に小沢が国替えする場合、選挙区1本で勝負するということになる。これは麻生との直接対決がなくともそうだろう。比例で救われているようじゃ政治生命を賭けているとは見なされない。
そうなると、背水の陣で望む相手に麻生はどうするのかということ。せこく比例名簿の登録すれば、「男らしくない勝負だ」ということになって、選挙区での当選は危うくなる。こうなるとチキンレースで結局、麻生も比例名簿から名前を外さざるを得なくなる。
勝負を賭けるなら小沢は麻生を挑発して党首直接ガチ対決に持ち込んだ方が有利だ。麻生が逃げれば小沢の株が上がり、麻生が応じても、元々背水の陣だから失うものはない。むしろ大勝利目指すにはその後のことを考えても麻生との直接対決の方が実質ノーリスク・ハイリターンが得られる。また、麻生にしてもその後のことを考えれば、ハイリスクだがハイリターンだ。
以上、まだ自民党党首すら決まっていない段階での架空観測。
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