グリーンランド氷床表面が全面溶解

グリーンランドで氷床が急速に融解(WSJ)REUTERS グリーンランドの氷の衛星写真。白い部分は解けていない氷(左=7月8日)。ピンクは解けた場所(右=7月12日)。

【ワシントン】グリーンランドのほとんど全ての氷床が7月に入って突然解けだし、科学者は珍しい現象だと驚いている。
グリーンランドで最も標高が高く気温の低いところであるサミット・ステーションでも融解が見られる。氷床コアの記録では、こうした現象が最後にあったのは1889年で、ほぼ150年に1度の割合で発生している。

NASAの氷専門の科学者トム・ワグナー氏は24日、「文字通り暖かな空気がグリーンランドの氷床の上を通り、それを解かしたのだ」と話した。NASAによると、融解の面積はこの4日間に氷床全体の40%から97%にまで拡大した。過去30年間の衛星による観測で最も融解が広範だったのは約55%だった。
ワグナー氏は、グリーンランドの氷のどの程度が解けたのかは分からないが、再び凍結しつつあるようだと語った。

高気圧がグリーンランド上空に居座っているのが原因みたいだから、すぐにグリーンランドの氷が解けて海面上昇ということにはなりそうにない。ただ、なかなか解けないグリーンランドの氷も徐々に外堀を埋められて本格的な溶解の予兆のような気配。今年の北極海の海氷の溶けるペースもほぼ史上最小になった2007年ペースだ。
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