温室効果が飽和状態なら恐竜は生存できたか

最近、もう半世紀も前に否定された温室効果ガス飽和説や、太陽光度主因説が蒸し返されているようだけれど、これは30年前に流行った地球寒冷化説と同様、もう何でもアリで、古いものでも何でもいいから死蔵倉庫から出して来てでも必死で地球温暖化を否定したい人たちが確実にいるということだろうか。
まず太陽は誕生した約46億年前、現在より40%ほど太陽光度が低かった。大雑把で言えば、1億年に1%ずつ光度が大きくなり、その分、地球に降り注ぐ太陽エネルギーも大きくなったことになる。
そうすると1億年前は今より1%ほど地球に入って来る太陽エネルギーが少なかったことになる。で、1億年前とはジュラシックパークでおなじみのジュラ紀の時代、大型恐竜が跋扈していた時代だ。当時の大気中の二酸化炭素濃度は現在の10数倍あって平均気温も20℃以上だった。もちろん、気候変動もあっていつもそうだったわけではないけれど、大雑把に言えばそうだ。
けれど、太陽光度が現在より1%少ないのになぜこんなに高温だったのか。今現在の二酸化炭素濃度0.03%台でも飽和というのだから、たとえ二酸化炭素濃度が10倍でも関係ないから現在よりもはるかに気温は低かったはずだ。太陽定数が周期的に変動すると言っても、それは0.1%程度。1%少なかったジュラ紀などと比べ物にならない。氷期間氷期との平均気温の差はせいぜい3℃くらいなものだから、わずか0.1%でそんなに変動するのなら1%なら恐ろしいことになる。もちろん、ミランコビッチ運動その他の変動があっても、基本は太陽光度だ。30℃とは言わないけれど、例えば、例の米陸軍科学者の太陽の影響度ミニマム30%を使っても、ジュラ紀は現在に比べて9℃くらい平均気温が低かったことになる。つまり平均気温5℃前後。当時と今では大陸の布置が違うから単純比較はできないけれど、いくら何でも低過ぎて大陸の布置がどうのこうのではとても説明できない。妥協しても7〜8℃でも氷河期の氷期以上に寒い。
謎はこんな環境でなぜ大型恐竜が生息できるほど生物が繁栄していたのかということ。確かに体でかいと保温は効くのだけれど、生物の生産量は二酸化炭素濃度が高い分多そうだけれど、気温がこうも低いと、大量生産は無理そう。シベリアのタイガに恐竜が冬眠もせずにうじゃうじゃいたら、多分、森林は食い尽くされているだろうし、どうやって満腹させていたのか謎は尽きない。どう見ても哺乳類の方が当時既に適者生存だったんじゃないかと。そもそも、もっと前の数億年前の古生代となると、もっと太陽光度が小さくて生物そのものが生存できたか、という疑問が沸くが、それはこの際置いておこう。
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